2023年7月31日月曜日

最強理論も越えていく飽くことなき商いの心得。

 「売れてから買え」 大阪商人商いの心得。「儲かってまっか?」「ぼちぼちでんな~」から始まる大阪商人の日常は商いの知恵が満ちている。そんな知恵の中でも秀逸なのが冒頭のものであろう。売れるだろうとか売りたいという見込みで商品を仕入れてはいけないよという戒めなのである。それだけ商売はリスキーなのだ。しかし、捕らぬ狸の皮算用をするのが人間の欲と言う心理だからついつい売れるか売れないかもわからないものを仕入れてしまう。目利きはちゃんと売れるものを仕入れる。では目利きってどういうことかと言えば売れてから買うことなのである。計画的な人ほど泥棒を捕らえて縄を綯うことにならないよう手配をするけれども欲に目が眩むと事前準備をしているようでの仕入れを間違いやすくなるものであるという商売人の真理を見事に突いているよね。商いとはモノの売り買いだけれども、一番大事なのはそういう売り手と買い手の結節点にいることなのだ。ネットワーク理論ではそれをストラクチュアルホール理論と呼ぶ。そもそも SH 理論 は、「 商売 の 基本」 と すら いえる かも しれ ない。 例えば 問屋・卸売 業 などは、 SH で 商売 を し て いる 典型 だ。 メーカー と 小売り という「 クラ スター」 の 間 に SH が あり、 その 結節点 で ある 問屋 が 両者 を つない で ブローカー として 商売 して き た の だ。 歴史 を 振り返れ ば、 中世 の シルクロード を 往復 する 商人 も、 西洋 と 東洋 という クラ スター の 間 の SH を 活用 し た ブローカー だっ た。 17 世紀 に 西洋 と 東洋 を つない だ 世界 初 の 株式会社、 東 インド 会社 も 同様 だ。

入山 章栄. 世界標準の経営理論 (Kindle の位置No.9070-9072). ダイヤモンド社. Kindle 版. 

大阪商人の心得はこのSH理論を商行為における心理的バイアスも絡めて説いているのである。すごいよね~こう考えると確かに「商い」は「飽きることが無いとても面白いものなのだ