アップルを創業し、その後、一時は会社を追われたものの復職して瀕死の会社を正解有数の企業に育てたのは間違いなくジョブズの功績だ。
で、本当かどうかわからないけど、ジョブズはマーケティングを嫌っていたという。
確かに、彼の先見性を持ってしたらマーケティングは不要だと思えるよね。
これをもう少し違う角度から考えようとすると、ジョブズのルーツが気になる。
そのひとつがカリグラフィーとの出会いだ。
この豊かなフォントの世界が彼の生み出したマッキントッシュに展開され、見たままを印刷するWYSWIYG(What You See Is What You Get)の思想、技術開発に繋がったことは間違いないだろう。
ジョブズにとってカリグラフィとの出会いは、アップル創業の仲間、スティーブ・ウォズニアックとの出会いとも並ぶクリティカルインシデントだったんじゃないかな。
このように、ジョブズのイノベーションはストーリーに満ちた、縦断的なものだ。
一方、マーケティングは多くの場合、横断的だ。
それは、マーケットに対して今、何をするのかを決めるのには役立ち、広告ととても相性が良い。
で、ね。青色ダイオードの発明もそうだけど、多くのイノベーションは縦断的だよね。
逆にマーケティングからはイノベーションは生まれないとも言われる。
もちろん、ジョブズ(アップル)は広告戦略を多用しているのだから、マーケティングと無縁どころか実際はフルに活用していると言える。
つまり、ジョブズが縦断的に行っていたのは製品の発想を得る時だよね。
マーケティング発想の人は、得てして縦断的な発想を軽んじる傾向がある。
市場に答えがある、という横断的な立場だ。
今することであれば事実を重視(result oriented)するのが大切だけど、将来的な価値創造においては事実の背景(process oriented)のほうが遥かに重要なんだ。
Critical Things.