自律的エージェント研究の先駆者の一人に、MIT移動ロボット研究所のロドニー・ブルックスブルックス(1991, )は人工的な生き物を作るにあたって四つの必要条件を挙げている。 生き物は、①動的な環境の変化に対して適切かつ適時に対処しなければならない。② 生き物は、環境に対してロバストであるべきである……。③ 生き物は、複数の目標を維持可能であるべきである……。 ④生き物は、世界の中で何かをなすべきである。つまり、何か存在目的をもつべきである。
ブルックスの作る「生き物」は、個々の活動を生み出すサブシステムがいくつか集まってできている。このサブシステムを「層」と言う。この層は、入力を明示的なシンボルによってコード化したり、あるいは入力をコード化しなおして別の層に伝えたりはしない。そうではなくそれぞれの層が、それ自体で入力から行為までの経路を完備しており、個別の層のあいだでの「コミュニケーション」はちょっとしたシグナルの受け渡しに限定されている。ある層が別の層に対してできるのは、その活動を促進・妨害・無効化することである。このようにしてできる機構をブルックスは「包摂アーキテクチャ」と呼んでいる(なぜなら、層はもう一つ別の層の活動を包摂することはできるが、それ以上の詳細なコミュニケーションはとれないからである)。
以上現れる存在(アンディクラーク)より
さて筆者がかつて経験と成長の因果を研究した際に解明した成長するための経験因子をわかりやすく書き崩すと以下のようになる
1.好奇心わくわくで自然と一歩を踏み出す遊び上手
2.先入観なく謙虚に学び挑む学び上手
3.事実の前提を疑う探究上手
4.いかなる経験においても意味を見出そうとし、ちょっとだけ考え方や行動を変えることが出来る理不尽さに勝つ折り合い上手
5.他者の目線でも世界を見ることができる自分の価値観や世界観に固執しない自分解きほぐし上手
6.評価を求めず淡々とやり続ける継続上手
7.注目を浴びることを厭わないが目立ちたがり屋ではないアピール上手
8.異質な相手とも積極的に交流して世界を広げる交流上手
9.自分の足りなさを知り自分を客観的に見つめられる内省上手
10.自分をさらけ出して相手の懐に飛び込む自さらけ出し上手
11.自分なりの学習方法を獲得する学びのこつ掴み上手
12.自分ができないことを自覚して他者の支援を求められる要お願い上手
13他者を幸福にするご機嫌丁寧親切の場作り上手
ブルックス風に言うと、成長し続ける人はこの13の上手を層としてそれぞれの層は極めてシンプルな行動原理であるがそれらが包摂することで、新たな複雑で困難な状況でも乗り越え、その度に学習しているのである。学習とは認知科学によれば、転移された知識の記憶ではなく経験や状況のリソースによる認知的変化(創発)の身体化であるが上記の13の上手に直接的に学習に関わる表現は2,3,5、11の4つだけで、それ以外は遊び継続お願い場づくり交流と極シンプルな行動原理である。つまり、非常にシンプルな行動原理即ち、身体知を包摂することで、成長し続ける人は複雑で高度な知性を発揮し続けるのであり言い換えればそれは成長し続けるということなのである。





























