Unskilled and unaware of it: How difficulties in recognizing one's own incompetence lead to inflated self-assessments.
Kruger, Justin; Dunning, David
「自らの無能さを認識するのがとても困難な場合(スキルの無さや気づきが無いために)自己評価を高めてしまう傾向がある」というものです。
この認知バイアスは2つの意味でけっこう厄介です。
一つは、この認知バイアスによって正しい自己評価に基づく軌道修正を阻害することです。
例えば、客観的な他者評価の受容が困難になります。どんなに良いフィードバックでも、本人が受け入れる姿勢を持っていないと役に立ちません。
もう一つは、自己評価の内省が進まないかわりに、他者や環境に責任転嫁を始めることです。
自分の能力を活かせないのは、環境や自分を貶める他者が居るからだ、となるのです。
例えば、仕事でミスを繰り返したり、ルールが守れないことで任を解かれたにも関わらず、悪いのは会社や上司や周囲であると結論づけます。
この手の人が集まってしまうと組織の運営は大変困難になります。
ポジティブ・フィードバックであっても、ネガティブ・フィードバックであっても内省が進まず、ミスやルール破りのオンパレード。規律を正そうとすると今度は悪口の合唱が始まるからです。
自己評価が高めで、意識が高く前向きなので最初は周囲も期待を持つため、時に裏切られたようにも感じられ、その失望感がネガティブ・フィードバックを強める悪循環を招くのは個人にも組織にも不幸な事態です。
多くの会社で、優秀な人材の議論を行うと間違いなく「謙虚さ」が出てきます。
「無知の知」とは、ソクラテスの言葉として良く知られていますが、研究結果からもこれが裏付けられたと考えられるでしょう。
自己過大評価の傾向がある人は、仕事で壁や困難にぶつかった時に、自分の無能さを正面から見つめ、他者のフィードバックをまずフルアクセプト(完全なる受容)し、自分にとっての意味づけを行う力を持っているか自らに常に問う必要があるようです。
はーい、手を出してください






























