2026年9月3日木曜日

行為選好で考察する中部電力・浜岡原発問題

 要点だけに絞ると、今回の問題は「個別の不正」よりも「原子力部門の組織としての信頼性」が問われている、と整理できます。

中部電力・浜岡原発問題の要点

  1. 再稼働審査の地震データを意図的に操作
    浜岡3・4号機の再稼働審査で、原発の耐震性を決める「基準地震動」の代表波について、規制当局に説明した方法とは異なる方法で選定していました。原子力規制庁はこれを明確に「データを意図的に操作するといった不正行為」と位置づけています。
  2. 内部統制ではなく、外部への申告から発覚
    2025年2月、原子力施設安全情報申告制度への情報提供が端緒でした。つまり、通常の社内チェックによって自発的に見つかった問題ではありません。
  3. 別系統の問題も発生
    安全性向上対策工事では、取引先との未精算問題に加え、原子力部門の役員がその事実を取締役会などへ長期間報告していなかったことも判明しています。
  4. 2026年8月には廃炉工事でも書き換えが発覚
    浜岡1・2号機の廃炉工事では、請負会社から受け取った工事報告書について、解体物量・解体機器などを書き換え、実績と異なる内容をNuROへ報告していました。少なくとも14件の工事報告書の写しで書き換え資料が提出されています。
  5. したがって核心は「なぜ繰り返されたのか」
    地震データ操作、重要事項の未報告、廃炉資料の書き換えは、それぞれ性質が違います。しかし同じ原子力部門で異なる不適切行為が続いているため、問題は個人の倫理だけではなく、意思決定・上司部下関係・目標達成圧力・異論の言いやすさ・チェック機能などの組織構造にまで広がります。中部電力は外部専門家による調査委員会を設置して調査を進めています。

一言でまとめるなら、

「データを改ざんしたのは誰か」以上に、「なぜ組織の中で“不適切な選び方”が繰り返し選択可能になったのか」が本質的な問題。

という事件だと思います。

なお最新の廃炉問題については、経産相が類似事案の有無、原因、再発防止策を含めて2026年9月25日までに報告するよう求めています。したがって、今後の調査結果で組織的背景がさらに明らかになる可能性があります。

これは「不正の原因分析」ではなく「なぜその選び方が組織内で生成・維持されたのか」という6MoN的な観察対象としてかなり興味深い事例です。(chatGPT)

そこでGeminiに観察してもらいました。



その結果賢慮に乏しく周囲に合わせてすぐにやってしまう。組織としての行為選好が見えてきた。一方Veto(行為不選好)に組織のナラティブが見て取れる前提を変えることでなく今まで通りを素早く行うある意味組織一丸となって調和行動を重んじる組織のナラティブの余白(本質への革新に向けた主張や統制)を活かせなかった。ゆえに外部への告発するという形で問題が発覚したのも非常に納得感のある帰結となったわけである。もし中部電力の関連部署の社員が行為選好を知っていれば自浄的に行為の余白を選好できていたのでは無いだろうか。