人との関わりにおいて注意すべきなのは、「批判>感謝」になりがちであることです。
他者への眼差しとは、認知の観点から見ると「他者に対する知識の生成=創発」です。この創発には認知リソースが必要であるため、自分自身の知識を生成する際にも、批判的な視点が生じるのかもしれません。
自己への批判は、向上や改善のための重要なモチベーションとなるリソースです。しかし、それが過度になると、自己肯定感の低下や自信の不足といった問題を引き起こします。自己肯定感は、困難を乗り越えるためのレジリエンスの重要な要因であり、それが欠如すると、人生のさまざまな局面で困難に直面しやすくなるのです。
一方で、困難を乗り越えることで自己肯定感は高まり、より大きな挑戦にも立ち向かう力が育まれます。そして、そうした自己肯定感を身につけた人が自然と表す感情こそが「感謝」です。
つまり、「批判>感謝」の状態は、成長の過程にあることを示しています。問題なのは、「批判>感謝」そのものではなく、それをメタ認知できているかどうかです。自分が今、批判的になっている理由を理解し、感謝の視点を持つ余裕を意識することが、健全な成長につながるのではないでしょうか。
