およそ 2000 年前、より良く生きることを徹底的に考え抜いたアリストテレスは、人間が「幸福」という究極目標に向かうために誰もが持っている、より良さの可能性を拓く行動原理として 四つの徳(枢要徳:賢慮・勇気・正義・節制) を示しました。
もし私たちの経験がこの枢要徳に紐づくものであるならば、私たちの人生におけるあらゆる出来事は、すべて「より良く生きるため」の意味をもつことになります。
そこで、人生のあらゆる場面で経験を枢要徳の鏡に写し出せるように設計したのが 6MoN です。
6MoN は、過去・現在・未来のあらゆる瞬間における経験の意味を映し出す鏡であり、そこに写った経験をタイムラプスのようにつないでいくと、それはその人の「人生の物語」そのものになります。
さらに、6MoN の開発と運用を通じて見えてきたことがあります。
アリストテレスが示した枢要徳は、単なる経験の“質”ではなく、内発し自己組織化する「動的安定構造(アトラクタ)」である ということです。
つまり、それは 自発し、持続し、再帰的に立ち上がる現象 なのです。
-
賢慮はさらなる賢慮を生む。
-
勇気はさらなる勇気を生む。
-
正義はさらなる正義を生む。
-
節制はさらなる節制を生む。
これら四つの徳は、誰もが生まれながらに持つ “良く生きるための 4 つのエンジン” です。
一度動き始めたエンジンは再稼働しやすく、人生のあらゆる経験には、このエンジンを強め、より良く生きるポテンシャルを高める意味が埋め込まれているのです。
4つのエンジンはその発動の仕方が異なります人工生命の研究ではライフゲームというシミュレーションでグライダーと呼ばれる“動的安定構造”(アトラクタ)の存在が明らかになっていますがそのグライダーに6MoNの4つのエンジンを例えると以下のようになります。
■ 勇気(Fortitude)A(アクティブ)のグライダー
「決めて動く → 小さく成果が出る → さらに動く」
という アクション・スパイラル。
動き出すと自走しやすい。
Aは“前進するグライダー”。
■ 節制(Temperance)B(協働)のグライダー
「場の緊張を受ける → 緩める → 調和が戻る」
という 調整フィードバック・ループ。
Bは“場の安定を保つグライダー”。
■ 正義(Justice)C(整合・倫理)のグライダー
「矛盾を見つける → 整える → 秩序が上がる」
という 秩序回復ループ。
破れたパターンを“修復しながら進むグライダー”。
■ 賢慮(Prudence/Phronesis)D(創発・インサイト)のグライダー
「観察 → 沈殿 → 意味の跳躍 → 未来像」
という 創発サイクル。
Dは “飛躍して自己複製するグライダー” に近い。
突然構造が立ち上がる。
