知ったことではないけどアタルからミホに別れを告げたのだ。
ネズミは若いカップルに何が起きたのか全てを知っている。
やや薄暗さのある地下でネズミが言うに、ミホのラインにアタルが応えなくなった時からミホは不安を感じたらしい。
アタルがラインをしようがしまいがそれはアタルの自由だ。
そして、アタルから
「重要なことがあるから電話で話したい」
とラインが入ったのはミホが勝手に不安を募らせていた時だ。
「会って話しがしたいの」
ミホの願い叶える選択肢をアタルは持っていない。
「僕には仕事が一番で君の席はない」
アタルはそう言って電話を切った。
ネズミはミホからその話を聞いていた。
そして、自分の都合で別れ話を切り出したアタルを容赦なく責めていた。
僕は、自分の都合以外に別れ話を切り出す状況を思い浮かべる事が出来なかったし論理的でないと思たけど、ネズミにはそんなことはどうでもいいのだろう。
でもほんとうは、ネズミがミホからことの一部始終を聞いていたすぐ後にネズミはアタルとラインをしていたのだ。
そのことをミホは知らない。
そもそも僕はアタルもミホも知らない。
誰一人、聞きたくもない話を延々と大声で話すネズミすら僕は誰だか知らない。
ただ、一つだけマホに言いたい。
友達は選ぶべきだ。あまおうのタルトでなく、あまおうのズコットを選ぶようにね。
ズコット
