2024年11月12日火曜日

創発な一日。自民党の大敗も揺れ動く心も、学びも1日の全ては創発なのである。

 なぜ創発なのか? 多くの要因や多様な主体が絡まり合いながら、相互に影響しあっているう ちに、ある時にエネルギーの向き方が一定方向にそろって、当初は思いもよ らなかった結果がポンと現出することがある。そんな現象のことを創発とい う。 自然科学の分野では昔から注目されてきた概念であるが、冷戦終結後あ たりから、社会がより流動的になってきたことに伴って社会科学的にも、注 目されるようになった。2005年の総選挙における自民党の地滑り的な勝利 も、日本の先行きに関する不安感や焦燥感が「改革を止めるな」というキー ワードでベクトルを与えられて一気に噴出した、創発的な現象と考えること ができるだろう。 創発的な動きの拡大は、国などの組織にとって、伝統的手法の見直しを 迫るものになっている。たとえば感染症への対応などがある。人がグローバ ルに往来するようになって、新種のウイルスが少数の人間によって思わぬと ころに拡散され、世界複数の場所で突然同時多発的に流行が生まれ、急拡 大することを想定しなくてはならなくなってきている。このような事態を防 ぐためには、国の枠を超えて協調して監視し、小規模な発症事例が出たら世 界のどこにでも、ただちに大量の医薬品を移送して拡大を阻止するような体 制を組まなければならない。過去のように、各国別に衛生状態を改善するだ けで「他国のことは知らない」といったことでは許されぬ時代なのだ。

創発する社会国領二郎 編著より転載。この本は2006年の出版であるがその後世界はコロナウイルスによるパンデミックに晒されウクライナとガザで戦闘が始まり2024年の衆議院選挙では自公が大敗を喫した。創発はその姿を変えある面では予言通りに社会において繰り返されているのだ。一方で脳科学におけるフリーマンの意識理論では、

脳内の意識はニューロンの集団活動によって形成されるとされています。ニューロンは独立して存在しながらも互いに情報を伝え、全体としてカオス的な秩序を持ちながら一つの集団として振動します。このニューロンの集団が統合され、「大域的アトラクター」として心の意識や気づきを生み出すと説明されています。大域的アトラクターは1秒間に約10回生成・消滅を繰り返し、脳全体にわたる意識の連鎖を形成すると考えられています。要するに誰もが1秒間に数十回も創発を明滅させていることになるのだ。それは、心である、さらに認知科学では、創発という認知的変化こそが知識の生成であり学習だと考える。要するに激変する社会情勢も日々喜び悩むといった揺れ動く心も、学習も、全て創発という意図不在還元不能な現象なのである。

創発を理解するには混沌から秩序が生まれる自己組織化する散逸構造を理解しなければならなず、知覚、認知するよりは遥かに困難なのである、意図不在還元不だから、アブダクション(類推)出来ないのだ。物事を類似性から理解することに慣れている人にとって理解できないというものが創発なのだ、だって自分の心とコロナパンデミックは同じ現象なんだよと言われて理解出来る人は創発の研究者くらいのものである。心とは何かという問いの答えは今日でも出ていない、コロナパンデミックも、その社会に与えた甚大な影響は誰もが肌身に感じているがなぜ起きたのかは誰も理解出来ていない、理解出来ないところから誰かのせい(陰謀論)にしたり、あれはウソだとフェーク化したりするのである、理解できないことは人に不安心理を引き起こすから、その不安を回避するために都合の良い事実を想像してしまうのである。

そう誰もが理解不能な創発にどっぷりと浸かった日々を過ごしているのである。