2026年3月9日月曜日

あなたならどうする?

歩くということ

― 昭和歌謡と6MoNが教えてくれる「困難への向き合い方」

昭和歌謡の名曲の多くは、時代の空気を色濃く映している。

高度成長の期待と、どこかに漂う閉塞感。
前へ進まなければならないという焦りと、それでも進めるのかという不安。

そうした相反する心の葛藤が、当時のメロディにはよく乗せられていた。

私にとって象徴的なのが次の三曲だ。

  • 坂本九「上を向いて歩こう」

  • 水前寺清子「365歩のマーチ」

  • いしだあゆみ「あなたならどうする」

ジャンルも歌い方も違うが、よく見ると共通する伏線がある。

それは**「歩く」というモチーフ**である。


困難とは「闘う」ものではなく「歩く」もの

昭和という時代は、決して平穏な時代ではなかった。

貧しさもあり、社会の変化も激しく、誰もがそれぞれの困難を抱えていた。

それでも歌の中で語られる困難への向き合い方は、
「戦う」でも「勝つ」でもない。

歩く。

  • 上を向いて歩く

  • 三歩進んで二歩下がる

  • それでも歩き続ける

困難とは、特別な戦場にあるものではなく、
日常の延長線上にあるものだという感覚がそこにはある。

つまり困難とは、
英雄的な闘争ではなく、
日常の一歩一歩の積み重ねなのだ。


私にとっての「歩く」

私は脳卒中で片麻痺になり、歩行が困難になった。

だから私にとって「歩く」という言葉は、
単なる比喩ではない。

本当に一歩を踏み出すことそのものが
困難に向き合うことである。

歩くとは、当たり前の行為のように見えて、
実は毎回、

  • どう足を出すか

  • どう体重を移すか

  • どこに注意を向けるか

という無数の行為選択の連続である。

そしてこれは、人生そのものでもある。


困難は非日常ではない

多くの人は困難を、
事故や病気や危機のような非日常の出来事だと思いがちだ。

しかし実際には違う。

困難とは、

  • 人間関係

  • 仕事の選択

  • 不安や迷い

  • 小さな葛藤

といった、日常の文脈の中に常に存在しているものである。

そしてそのたびに私たちは、
無意識のうちに「どう行為するか」を選んでいる。


6MoNという鏡

ここで役に立つのが、私が取り組んでいる 6MoN というツールである。

6MoNは、性格を決めつける診断ではない。

人がどんな場面で、どんな行為を選びやすいか
その「行為選好」を映し出す鏡である。

人は困難に出会ったとき、

  • 前に出て動くのか

  • 仲間と協力するのか

  • 正しさを守ろうとするのか

  • 状況を理解しようとするのか

それぞれに異なる反応をする。

6MoNではそれを、四つのエンジンとして捉えている。

  • A:アクティブ(動く)

  • B:コラボ(つながる)

  • C:エシカル(整える)

  • D:インサイト(見抜く)

困難に出会ったとき、
人はこのエンジンのどれかを使って「歩こう」とする。

つまり6MoNは、

あなたはどんな歩き方をする人なのか

を映し出す鏡なのである。


歩き方は人それぞれ

三歩進む人もいる。
一歩だけ進む人もいる。
立ち止まって考える人もいる。

しかしそれでも共通していることがある。

人は必ず、どこかで歩いている。

6MoNを使うと、
その歩き方が見えてくる。

そして見えてくるのは
「性格」ではなく、

自分がどんな困難に、どんな一歩を踏み出してきたのかという物語である。


人生とは歩くこと

昭和歌謡が教えてくれることは、
実はとてもシンプルだ。

人生とは、闘争ではなく

歩くこと。

そして6MoNが教えてくれるのは、

あなたの歩き方には意味がある

ということだ。

三歩進んで二歩下がってもいい。

それでも一歩、前に出ている。

人生とは、
その一歩一歩の連なりなのだから。