2026年1月9日金曜日

リハビリで頑張ることは美徳じゃない?

「回復」よりも「再発予防」を大切に

脳卒中を経験した人にとって、最大の敵は後遺症ではなく「再発」だと言われます。そしてこれは、脳卒中に限った話ではありません。たとえば、うつ病などのメンタル疾患においても、最も避けるべき事態は「再発」ではないでしょうか。

リハビリの本質は、再発を防ぐための取り組みにあります。つまり、「元の状態に戻ること」が最優先ではないのです。しかし、ここに患者本人と周囲との間でギャップが生まれがちです。周囲の多くは「完全な回復」を期待しがちで、本人もまた、その期待に応えなければと無理をしてしまうことがあるでしょう。

けれども、そうした無理がかえって再発を招くことがあります。実際に、転倒して症状を悪化させてしまった例や、復職後に再びうつを発症してしまった例を耳にすることも少なくありません。

再発は、これまで積み上げてきたリハビリの成果を一瞬でゼロに戻してしまうリスクをはらんでいます。場合によっては、以前よりも深刻な症状になってしまうことすらあるのです。

だからこそ私たちは、「完全な回復」よりも「再発の予防」に重きを置くべきではないでしょうか。それが、長い目で見たときに本当に意味のある回復と言えるのかもしれません。