2014年1月6日月曜日

質問紙、ローデータ、クロス集計、パス図を眺めて解決策を考える

問題事象を観察して、その実態を知り、背景を理解しながら真因を特定し解決の戦略を講じる。

課題解決の基本的なプロセスです。

このプロセスをより客観的、科学的に行うのがデータサイエンスの領域です。

では、質問紙を作って、データを取得し、集計、分析、パス図を作れば戦略が生まれるかというとそうではありません。

そこで表出する事実は、測定された対象内部の事実であり、対象の存在する環境や外部との相互干渉によって起こる事態は測定されていないからです。

切り取られた断面からは、その瞬間のリアルさは見えますが、例えば変化の方向や強さは見えてきません。

変化の方向や強さを測定しようとすると時系列分析を行う必要が出てきますが、ここで問題となるのは環境や外部との関係です。事業に関わるデータは景気の変動によって容易く変わります。

これは、次元によってデータの見え方が変わるというやっかいな問題をはらんでいます。

より大きなデータによる抽象化や次元性に関する原理の把握など高度な知識は少しは問題をやさしくしてくれますが結局やっかいなことに変わりはありません。

観察対象がロバストであれば次元の問題はあまり考えなくて良いのですが、そもそも、人間は「社会脳」によって進化を遂げた生き物です。

社会脳とは、「瞬間的に変化する社会的ルールに対応して、適切に行動を切り替える脳の働きである 」(「拡張する脳」 (藤井 直敬著 P.121)ですから、状況に応じて変化することが前提ですから次元が増えればそれだけ可変性が高まるのです。

ただ、この能力を逆手にとって、超えるべきハードルを高めたり、パラドクス(逆説)によるジレンマでストレスを与えることは真因に近づく有効な一つの手段です。

例えば、会社において社員がマネジメントに経営戦略の明示を求めるには、社員自らがマネジメントに経営戦略を呈示しなければならないというのもパラドクスです。そこで見えてくる真因は、戦略の不足ではなく、戦略的能力の不足です。

少し論理的にすると、課題を解決するためには、解決可能な状態(良設定問題)にする拘束条件が必要だということになります。


な、なにが埋まっている!?