2023年11月26日日曜日

人気ドラマを学究的に観ることで教育環境の思想的背景に思いを馳せる

 経験による学習と感化される周辺、正統的周辺参加論を超えてあまちゃんが誘う状況論の奥深い世界へ行ってきた日曜昼。

日本認知科学会 教育環境のデザイン分科会(DEE)環境のデザイン分科会(DEE)研究会『あまちゃん』への/からの接近にオンライン参加した 。認知科学会「教育環境のデザイン分科会」(DEE)の思想的背景をなしてきた「活動理論」,「状況的学習論」や「越境論」の立場から『あまちゃん』を視聴すると,アキのコミュニティの移動や,それぞれのコミュニティの人々との関係の構築や実践のなかに,興味深い「学習」や「変容(transformation)」の諸相を読み取ることができます.再放送されたあまちゃんが好きで漏らさずに見ていた筆者には極めて興味深い研究会であった、成長しないヒロインとして描かれた主役のあきちゃんことあまちゃんが色々な人をかっけ〜と憧れから、周辺参加していく中で、周囲があきちゃんをかっけ〜と感じる感化されるプロセスは、正統的周辺参加論では触れられていないそうだ。DEEの皆さんが研究会であまちゃんを取り上げたのもそういったところに理由があったのかもしれない普通の学習にある越境行動に対して越境学習という学習論の学究タームで純化してしまって良いのだろうか、本質的な学習のリアリティが失われてしまうのではないかという岡部先生の話は、非常に示唆深いものであった。

かつて採用コンサルを行う中で、元気な新入社員に感化されて既存社員のパフォーマンスが上がった事例を紹介することがあったけれども、状況学習論的に解説するならば、新入社員というアマチュアがプロ化する際の学習と並行して生じる感化は実は普通に見られる状態なのであるが、越境学習、経験学習では、常に、学習者の視点から状況が捉えられていて、感化に関する論点は足りていないという指摘は重要だと感じた。

その他、プロとアマの立場の反転による青春のやり直しその罰として、知らない場所に放り込まれる登場人物の未知の学習に向かう技法。情動の再起動などなど、講演者それぞれの観点からのとても示唆深い研究会であった。