2013年4月20日土曜日

経験は未来への道標


人に歴史あり。

E.H.エリクソンは人の一生を8段階に分け、段階ごとに獲得されるテーマを設定しました。信頼、自律、積極、勤勉、同一、親密、生殖、統合を段階的に獲得していく(もしくは獲得出来ない)と考えたのです。
これらは、経験とその結果の因果を考える思考フレームになりますが、私は、段階的発達というより自身を取り巻く環境の変化と共進することで経験が蓄積されるのだと考えます。しかしながら、一方的に蓄積されるのでなく、身体性の変化や環境の変化にともなって消失、変容していくもののようです。

(脳の)海馬の配列(記憶)はゴールに向けた未来の道を描く
最近の研究で、目標に向かってナビゲーションする機能が、脳の海馬に備わっていることが証明され始めました。このような脳の機能が証明されると、我々が未来を予測し、行動する際に、脳のどの機能を拡張して応用しているのか推察が生まれます。つまり、記憶を使って未来を予測していると考えられるのです。

愚者は経験から学び、賢者は歴史に学ぶ−オットー・フォン・ビスマルク
そのなかでも、ビスマルクのこの言葉は、示唆深いです。自分の限られた経験で考えると間違えるので、自分が間違っていることも受け入れて他者の言葉や経験を通じて考えるという姿勢は、未来の可能性を無限に広げるパラダイムシフトです。

ラーニングヒストリー
社史のようにイベントを記録したものでなく、ケーススタディのように実際に組織に起こった様々な象徴的出来事をそのときの背景、意識、判断と合わせて記録しそれを新たな組織構成員が学ぶことをラーニングヒストリーと言います。これは、前述のビスマルクの言葉を、具体的化したメソッドとも言えるでしょう。

要するに因果のごとく経験によって未来が限定されるのではなく、経験を拡張することで未来が広げられるのです。
但し、身体性という拘束条件(10代に戻るとか)から逃れることは出来ません。


過去を学ぶほど未来が広がる