バーンズは力で現場を牛耳るタイプ。上官を超え、モラルを破り、そしてついには同じ国の兵士に対して引き金を引いてしまいます。
一方のエライアスは、バーンスよりも階級は一段低いのですが、高い戦闘能力を持ち、また一線を踏み越えない倫理観を持っています。その部分でバーンズと衝突します。
主役のテイラーが、戦場を離れながらも自分の中のバーンズとエライアスがこれからもずっと戦いあっていくというのだろうという予感を持って映画が終わります。
再びの引用となりますが、「現場とは「現在進行形」「具体性」「複雑性」「予測不可能性」「即興性」などの、5つのキーワードで彩られる場所(小田 2010)」といわれます。まずは、バーンズもエライアスも現場に適応する能力が高い設定であることがわかります。その二人のキャラ設定の違いは、その場合の適応において、局所的か、大局的かということでしょう。
言い方を換えると適応におけるセルフマネジメント(自己管理)がクローズかオープンかの違いではないでしょうか。
某社の会長、社長が決算を偽装して逮捕された際、「会社のため」と言いましたが、これは、クローズなセルフマネジメントの良い例でしょう。暗に「自分は悪くない」と言っています。
一方、オープンなセルフマネジメントに関しては、注意が必要です。「こうすべき」「こうでなくてはならない」という考え方はたとえそれが原理原則であったとしても、オープンではないからです。本人にとっては正義であっても、他者からはそう思えない、例えば、モンスター・ペアレンツ、モンスター・クレイマーなどが具体例です。
そして、オープンなセルフマネジメントの一つの姿が、あらゆる人、物への「感謝」ということなのだと思います。
まとめると、オープンなセルフマネジメントとは、非限定的に環境(自分以外の全て)と連携、連鎖する行為を指しており、クローズなセルフマネジメントとは限定的に環境と連携、連鎖する、もしくは、非連携、非連鎖な行為を指しています。また、世の中の偉人、達人を見渡すと、クローズも道を究める上で大切な瞬間になっていることがわかります。
この二つのセルフマネジメントは、病気などで環境を知覚できない人を除き、全ての人の心の中に「皆様と俺様」「感謝と他責」の葛藤として存在しているのでしょう。
気になる?気にならない?許せる?許せない?