”それから間もなく一人の女性が入居し美容室を開業します。開戦、終戦、戦後の復興を経験し、昭和六〇年代に廃業。その後は住居として利用し、二〇〇九年百歳を迎えた直後に逝去されました。”
”奥野ビル3階の薄暗い廊下には、「スダ美容室」という小さな看板が掲げられていました。しゃれたデザインで、往時の雰囲気をそれとなく伝えるものでした。しかし、少なくともここ十年ほどは、周囲を見渡しても美容室らしきものは見あたりません。だぶんこのフロアのどこかで開業していた美容室が店を閉め、看板だけが残されたのでしょう。”
〜銀座奥野ビル三〇六号室プロジェクトより〜
中央区まるごとミュージアム2013が開催された本日、奥野ビル三〇六号室が開放されました。奥野ビルは銀座一丁目という好立地に立つ戦前の古いビルです。昨今のビルに比べると、部屋は狭く、天井も低く、部屋にはトイレも風呂もないビルですが、建築当時の趣を残しながら、今でも機能している建物です。多くは画廊やアートギャラリーで、不思議な空気が満ちています。今日は、部屋の開放に合わせて部屋では美容師さんが希望者の髪をカットしていて往時の美容室の様子を垣間見ることができました。
看板はもう、無いのでしょう
ビルの三階へ
廊下を見渡すとタイムスリップしたような気持ちになります
美容師さんがカット。鏡は昔のままです
どんどん崩落していく壁紙と壁への投影は素敵です
古びた窓枠の硝子越しに”いま”があります
このビルはあと何年ここに残るのでしょうか・・・

