2013年12月11日水曜日

ベイズな確率で採用母集団を考える

一人を採用するのに、何人の母集団を作ればよいのか。本当に会いたい人材であれば、その一人に会えればよいということを言う人も居ますが、それは乱暴な考え方です。

ロート製薬では、ネットからのエントリー受付を行わず採用を行っているそうですが、それによって母集団3万人が800人に減ったとのことです。それでも30人の内定に対しては、質も量も十分であると評価しているようです。

さて、ネットからエントリーする学生は、その会社に対して強い動機を持っていますから当然、質の良い学生ということになります。動機の薄い3万人よりも、動機の濃い800人からのほうが一人に対して投下できる時間が増えますから充実した採用活動になるのも納得です。

そこで、採用母集団のことを統計的に考えてみます。
そのためには、いくつかの仮定が必要です。(検証された仮定であれば言うことはありません)

まず、応募者の中で入社後に活躍する人材に出会う確率を1%としてみます。統計的には5%でも良さそうですが、最初は少し厳しめに。

そして、実際に入社した社員が思ったとおりに活躍する確率を95%とします。

すると、採用活動で入社後の活躍を見抜ける確率は

0.01 x 0.95 = 0.0095

採用活動で入社後の活躍を見誤る確率は

0.99 x 0.05 = 0.0495

実際に採用した人材が活躍する確率は

0.0095 / (0.0095 +0.0495) = 16.1 %

となります。実際はこんなに低くは無いかもしれません。
では、出会う確率を10%とするとどうでしょう。

0.1 x 0.95 = 0.095
0.9 x 0.05 = 0.045
0.095 / (0.095 +0.045) = 67.9 %

大分増えました。
さらに、出会う確率を30%とすると89%、50%とすると95%になります。

これは「ベイズ確率」という考え方を使っています。今までとどう違うかというと、これまでの「確率」と広く認識されている考え方では、(出会う確率×採用人数)が母集団となりますから、とにかく大きな母集団を作ったほうが良い事になります。ところが、「ベイズ確率」からは、「大きさ」でなく「質」が大切であることがわかります。

「数ではなく質」

厳選採用と言われる昨今ですが、採用活動の質的変革は進んでいるのでしょうか。


そーっとね