組織人はなぜ他社事例が好きなのだろうか
ひょっとしたらこの3つが根深いかもしれない・
1他社の不幸を、見て安心する
2解決策と言う正解が、そこにある気がする
3上司を説得し易くなる。
しかし問題や課題というのは複雑系の創発現象だから、一見同じ問題のように見えても実は全く異なる現象なのである。つまり、事例を通して取り組み方などは参考になるものの、正解は無い。事例共有セミナーなどはすぐに満員になるけど、そこで聴こえてくるのは、うち我が社では無理だと言う感想だ。我が社の不幸はもっと深刻なんですという深刻自慢(その多くは上司の無理解と無支援への嘆き)がはじまるわけだ。
おそらく直感的に当社と事例の背景の違いを担当者は感じ取っているのだろう。厄介なのは役員とか上の方で事例を仕入れた時だよね、現場の実情を知らずに、現場にソリューションをお落として来るから現場は大変困ることになる。営業は現場説得が手強い時にこの手(キーマン営業)を使うけど、そうやってアクセスした現場の対応は大概冷たい。昔生活雑貨の卸をやっていたときに小売店のトップに売り込み手紙を書いたことがある。大手の小売店には競合取引先がもうがっちりと食い込んでいるから、現場に営業をかけても埒があかないのは火を見るよりも明らかだったからね。そんな僕の非常識なトップ営業に応えてくれたのは小売りの雄伊藤ヨーカドーだった。もうドキドキしたよね。でも、トップから情報を落とされた現場担当者の塩対応は酷かったよね。いきなり。社長の知り合いですか?からはじまって正直に違うと答えたらそのあとは無しのつぶて鈴木さんには敬服したけどイトーヨーカドーという会社には大いに幻滅したな。でもそこには、現場の仕事にあれこれ言われたく無いと言うアレルギー反応も当然ある。現場は上から落とされる施策に抗うところがあるからね。だから、現場の納得を醸成し、かつ上司の説得を手助け出来るのがいい営業ということになる。中には、現場の主体性第一の上司も、いてそういう場合は現場の上司説得は楽になるね。いずれにしても、あの会社もやってますよーと言うのは、上司説得のキラーワードなのだ。他社名は雄弁に語るからね。
日本社会の根本的問題は、新しい手法や方法に対してまずは及び腰になるところだろう。
他社と、差をつけなければ勝てないのに、違いがあると不安になる。トップは差を見つけるのにびんかんだけど現場は、差によって失敗し評価を落とすことを不安を募らせる村社会の悲哀だよね。
そこで勝ち馬に乗りたがる、例えばグローバルでの勝者?グーグルがこうだと言えば、グーグルとは文脈も文化も全く違う会社なのにこぞって同じようにしたがる。
グーグルが見つけたのが新しいからではなくグーグルだからが理由なのだ。
グーグルから学ぶべきは素朴理論に委ねない科学的思考である。
グーグルが、素朴理論になってしまったら元も子もないのに。
事例から学べるのは変革に臆さない創造的態度だ。
一度でも我が社では無理と言った人は時間の無駄だから事例など気にするべきでは無い。
でも事例を集めていると仕事しているように見えるから、事例共有セミナーは大盛況になるのだ、そのまま直帰出来る金曜日夕方なんか人気だよね。大丈夫か日本、経営者よ目を覚ましてチャレンジする現場を育てましょう。
