2015年5月15日金曜日

The Human Capital Report 2015 を読んで

World Economic Forumが公表したThe Human Capital Report 2015の国別のHuman Capitalにおいて対象となった124カ国中、1位はフィンランド、日本は5位という結果でした。

MEASURING HUMAN CAPITALのコンセプトは"learning and employment"(学びと雇用)、"demographics"(属性比較)、"distance to the ideal"(理想状態への距離)ですから、客観的事実を通じて、望ましい状態との乖離を詳細に見ることができます。

色々と先行きに関して不安な観測が多い日本ですが、指標を見る限り、評価できる点もたくさんあるということのようです。特に、65歳以上では1位、55-64歳が2位のスコアが15-24歳の21位というスコアをカバーしたようです。

日本の結果はHuman Capitalとしては高齢者が優位な社会であるという結果ですね(若者よ、どうする?)

また、Country Profilesで、国ごとのデータ、チャートがありますから日本とどこの国を比較するのかも面白いテーマです。

例えば、"learning and employment"、"distance to the ideal"であれば1位のフィンランドでしょうし、"demographics"であれば、日本同様高齢化社会のフランス(14位)あたりが良いかもしれません。

そこで実際にデータを見比べると、最初に面白いことに気づきます。

Education and workforce distributionのグラフで、諸外国にはある、primary,secondary,tertiaryという最終学歴の種別が日本では24歳以上のカテゴリーでありません。この種別は、international Standard Classification of Education(ISCED-97)を用いているようですが、日本に関しては該当するデータが入手出来なかったのでしょう。

専門家では無いのでこれ以上はわかりませんが、日本は一様に高学歴社会なので属性データとして意味が薄いのか、就労と学歴の関係が諸外国(欧米)ほど意味的ではないのか、興味深い部分です。


次に、日本の年代別人口のチャートを眺めると、少子高齢化、それも超少子化が目に付きます。高齢者人口はこの後、寿命の到来により急速に減ることが予測されますからそうなった時は今とまったく異なる社会が到来するのだろうと想像せずにはいられないチャートです。

そして、65歳以上でActive(労働力)が多いのも目立ちます。

生涯現役で居られるのか、生涯現役でなければ暮らせないのか、捉え方は人それぞれでしょうが日本では高齢者の就業は「すでにある事実」です。フィンランドもフランスも65歳以上のActiveは非常に少数です。

若年層の大幅な減少と高齢者の労働。

そう考えると、これからの日本における「学びと就労」は生命科学の進化、発展に掛かっていると言えるのかもしれません。

一方で、生命科学の恩恵により高齢者の気力、体力が若返って活躍できるようになると、新たな課題も顕在化するでしょう。

仕事において「経験」はパフォーマンスに関わるファクターですから元気な高齢者が優位に立つ可能性が高いと思います。

色々な会社に関わらせて頂く中で、中高年が元気な会社では若手の活力や自由闊達さがいまいち、といった傾向もありますから、今後、社会全体のなかで機会や役割を上手にシェアする必然性が強まってくるのではないでしょうか。


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