2015年6月28日日曜日

自己肯定感、効力感、有能感 微妙な違いを考えてみる

大学生の自己肯定感と生活習慣に関連があるという研究結果がありました。

食前の「いただきます」と自己肯定感に関連があるというのも面白い結果ですが、こんなブログもありました。

自己肯定感が低いんです、は、あいさつだと思っている

自分自身に対する自信の低さを「自己肯定感が低い」という合言葉で共有している学生の現状を捉えたエントリーですが、確かに自分を表現する言葉としてはあまり適切でないように思えます。

さて、肯定感に似た言葉で、効力感、有能感があります。

肯定感は自己の存在に関する感覚です。

効力感は、「結果予期」と「効力予期」から成る、達成に関する感覚です。

有能感は、自分が他者よりも優れた能力を持っていると思う感覚です。

これら3つには強い関係性がありますが、教える、育てる、役割を与える、といった関わり方をする場合には違いを考える必要があります。

経験から言えば、肯定感が低ければ承認してあげる必要があり、効力感が低ければ達成目標を小さく刻む必要があり、有能感が低ければ出来ることに焦点を当ててあげる必要があるようです。

逆に、肯定感が高ければ自主性にまかせ、効力感が高ければ期待を持って高い目標を促し、有能感が高ければ難易度が高い役割を担わせると良い結果を生むのですが、効力感と有能感に関しては、本人の感覚と実践能力にギャップがあるケースが少なくありませんから的確な観察とフィードバックが重要です。

その際、ギャップに気づき、自分を変えようとする人は良いのですが、往々にして謙虚さに欠けるので関わりが難しくなります。

そもそも、これらの感覚は幼少期からの他者の関わりによって育まれる部分が大きくあります。

「やる気」の40%が遺伝という研究結果もあるように、自己に関する感覚は環境に影響されています。

「私は何者か」と語る前に「私はどこから来たのか」を点検する必要があるのです。

冒頭の「いただきます」は、他者との関わりを示す基本的な言葉です。

「おはようございます」「いただきます」「よろしくお願いします」「ありがとうございました」

自己点検をする際には、まずは、こういった言葉を適切なタイミングで他者がしっかり認識できる形で使えているかチェックすることから、自身の肯定感、効力感、有能感の内省(「私はどこから来たのか」)をはじめると良いでしょう。


私はどこから来たのか