2015年8月20日木曜日

タレントマネジメントと将棋の共通性 ツボは「捕獲」?

適材適所の配置、最適チームの編成、次期リーダー・幹部の育成・登用、採用による必要な能力の獲得など、バイネームで企業経営における人的資本の管理、強化を行うことおよび、その仕組み作りがタレントマネジメントですが、活動の中心となる戦略人事と現場の間には若干の葛藤が見られるようです。

よく言われるのが現場による「優秀な人材の囲い込み」です。

今日、大手の企業においても人員的な余裕は減っています。一方で、ITの進歩に伴い、一人が行う仕事の量は増え内容も多様化しています。

また、現場をとりまく環境は、流動化、不確実化、複雑化していて定型的な業務は減り、適応的、創造的な業務が増えています。

そのような状況のなかで現場にとってみれば「出来る人材を輩出する余裕なんてない」というのが本音です。

「出来る人材」が次々と現場の部門で育つ、もしくは異動してくれば良いのでしょが、その保証は無いからです。

一方、人事にしても、「今は困る」と言われてしまうとなかなか強引に現場の部門から人を抜くことはできません。

さて、現場と戦略人事の間であるもうひとつの葛藤が「特定の人材の推奨」です。

現場の管理者にとってみれば、自分の気に入った部下が出世するのであれば、喜んで部門から輩出しようとします。人材の推奨は、管理者自身の評価にも関わりますからなおさらです。結果、いつも決まった人材が推奨される傾向が強くなります。

しかし、推奨された人材が戦略人事の目的にとって適正か否か、人事が主体的に判断するための情報が現状では足りていないようです。

タレントマネジメントは人材の仲介ではありませんから情報不足ではん、事実把握→核心の可視化→戦略と共有→現場へのフィードバックという一連の戦略的マネジメントプロセスが回らないのですね。

こうした現場と戦略人事のやり取りは、それぞれの目的、目標を達成するための人材の能力(ポテンシャルも含めた)を巡った駆け引きです。

人材は将棋の「駒」と違い、能力や成長ポイントの見極めが困難ですが、自らの局面を有利に運ぶためには、「出来る人材」や「出来る人材に成る人材」を多く配置する、もしくは配置できる人材を「捕獲」することがポイントであることは言わずもがなです。

GEは9BOXという盤面をつかって人事施策を行ってきましたが、こうした人材ポートフォリオの運用においては、その盤面の良い場所に載せる人材を増やすことが戦略人事のタスクになるのです。


タレントが見える?