2015年8月9日日曜日

我慢してる? 社会性の発揮に必要な賢さとは

「拡張する脳」藤井直敬著 の中に、面白い実験の結果が載っています。

力の差があるサルを二匹並べて餌を置き、餌を取る時の脳の働きから、サルに起きていることを確かめる実験です。

机の角に並んで座らせると、お互いの手が届く場所が生まれます。それは二匹のサルにとって社会性が発生する場所です。

基本、力のあるサルが社会性の生まれた場所の餌を取るのですが、力の無いサルは、利き腕でない左側に社会性がある場合、右腕に集中して左腕の意識を下げることで争いが起きることを未然に防いでいる、つまり、我慢していると思われることがわかったそうです。

力のあるサルの脳はいつもと変化がありません。

一方、力のないサルの利き腕の側に社会性がある場合、利き腕が側に社会性がある力のあるサルにの脳に変化が生じて、我慢が生じるのだそうです。

そして、力のないサルは、隙を見て餌を取ります。自分の弱みと相手の強みに組み合わせによって変化が起きるのはとても興味深いことです。

それらの状況から考察して、ほんとうの賢さとは、いつでも好きなことができる上位のサルではなく、我慢を適切のコントロールし、生き延びる下位のサルであると著者は述べているます。

この話に思い当たることが色々とあります。

例えば、「ほんとうの賢さ」はクリステンセンが展開した「イノベーションのジレンマ」にも通じていそうです。しかし、サルの世界と異なるのは、賢さの発揮によって力関係が逆転することでしょう。我慢の過程において学ぶことで賢さを成長させているのですね。

一方で、力がないにも関わらず我慢をコントロール出来ない人もいます。仕事的に言うと自己管理が出来ない、ということになります。

冒頭の実験になぞらえると、力がなく、賢さもない、となると残念ながら社会性が強く求められない場所でしか生き延びられない、ということになりそうです。

賢さを発揮、成長させるには、まず我慢できるか否か、なのかもしれません。


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