2016年7月29日金曜日

エンジニアに甘えるな 産業の高度IT化が晒す産業組織の問題

会社の人や組織に関する課題や問題を誤魔化さずに解決してきたサイバーエージェントが新しい新制度を打ち出した。

「エンジニアFA権」「エンジニアコンシェルジュ」など計8つのオリジナル人事制度 社内エンジニアの活力を引き出す新制度パッケージ「ENERGY(エナジー)」を導入

ITエンジニアの活力を引き出す、という特定の職種に向けた施策だ。

優秀なエンジニアの定着と能力発揮には、グーグルでも苦心しているし、シリコンバレーの企業も軒並み福利厚生に力を入れている。

ITエンジニアはスペシャリストの一種なのだけど、スペシャリストとは自分の仕事に解を出す人のこと。

医師などもスペシャリストだね。

さらに言えば、「解を出す」のは自分の専門領域での仕事であって、会社や組織の中で正解のない曖昧な問題やありたい姿に向かって課題解決をする人ではないっていうこと。

だから、自分の仕事に集中できる環境を作るのは当たり前なのです。

難しいのは、仕事に集中できる環境って人によって違うからサイバーエージェントでも8つの制度が必要だったのでしょう。

もちろん、役割を担えば別だし、気を利かして柔軟に応じてくれる人もいる。

そういう便利な人は重宝されるので評価も高くなって得をする構造もあるのだけど、実はこれってスペシャリストを使い捨てる意識が背後に隠れている。

多くの企業では、専門職用のキャリアパスを作っているけど、聞こえてくる話は、キャリアアップの行き場がない人を処遇するためのセーフティネットだ。

ITエンジニアに対する処遇の改善は、専門領域における需給バランスの問題であり、産業が高度IT化することで露呈している。

そして産業組織はこの使い捨て問題に対する根本的な解決策を持っていない。

だから使い捨て問題のリスクはITエンジニアが持っており、そのリスクテイク分は賃金に反映されなければならないものだ。

ITエンジニアを雇用している企業でサイバーエージェントの新制度を見てすごいな〜と思ってしまった経営者や人事担当者は、まずITエンジニアに甘んじていることに気づかなけれなならない。

と思う。


夏が来た!