2013年9月17日火曜日

分析は料理のごとし

分析をしていて、ふと、分析って料理に似ていると感じました。素材、調理、盛りつけ、そして食べる場の雰囲気と手順も要点がそっくりです。

最初に素材選びです。有り合わせの材料を使って何か料理を作ることもありますが、多くの場合は出来上がりをイメージして、つまり、何を作るか意志をもって素材を揃えるところから始まります。分析も同じです。有りものデータでの分析も出来ますが、明らかにアウトプットを起点にデータを集めた方が実は、楽だし効率的で失敗がありません。一方、素材選びに手を抜くと出来上がりが貧相で残念なことになります。

次に調理。どんな料理にもレシピという形式知があります。もちろん、匙加減という暗黙知もありますが、形式知を使ったほうが経験の浅い人や感覚の薄れている人にとって間違いがありません。そして、調理の際の丁寧さと大胆さ、手際が料理の出来不出来を決めます。分析も一緒です。形式知に則って丁寧にそして大胆に手際良く進めることが肝要です。この場合の「大胆に手際良く」とは、素材であるデータを捏ねくり回さないことです。弄りすぎると素材が台無しになります。

出来るだけ素材の良さを引き出す為には、アウトプットイメージとそのための素材選びの一致感が重要なことは料理を考えるとわかりやすいかもしれません。たとえば、肉じゃがを作る時に大根を選んだらすでに失敗です。同様に、基礎ナレッジを表出するのに、バイアスの強く掛かったサンプルを選んでしまった段階で分析はすでに失敗しています。ただ、料理の場合は、大根で肉じゃがというと、大概、「えーっ!」となりますが、分析の場合は、それに気づかず召し上がっている方が多いのも事実です。

そして、盛りつけ。どんな料理でも、綺麗に盛りつけられれると満足度が高まります。逆にどんなに美味しく作っても、フライパンのまま食べたら美味しさも半減してしまいます。同様に分析結果も、TPOに合わせて見せることが大切です。縁日で食べる焼きそばと高級イタリアンで食べるパスタの盛りつけが異なるように分析においても結果を使う場面にあわせて数値やグラフを利用します。

最後に、食べる場の雰囲気がとても大切です。料理は皆でワイワイ食べたり、誰かとじっくり味わったりすることで、味覚、嗅覚、視覚だけでない、聴覚、そして触覚の五感で楽しめます。分析結果も目(視覚)と頭だけで味わうのでなく、議論や対話による聴覚、データが生まれた現場の手触り感という触覚、美味しい結果、不味い結果という味覚、そして何かありそうだと匂ってくる嗅覚など五感全てで結果を感じた時が一番充実するのです。

さて、これから取りかかる分析は、まず素材ありき。目の前にどーんと素材があります。素材選びの楽しさはありませんが、料理人はそういうハンデを負ったときも、腕を見せようと燃えるものです。


月に団子にすすき 素敵な盛りつけですね