2013年9月20日金曜日

2つの主体性 「主体性をもって演じる」ことの難しさ

主体性とは「ビジョンとこだわりである」

これは、大学生研究フォーラム2013のパネルディカッションでの東大吉見先生の発言です。このフォーラムは大学生が主テーマですから、「主体性をもって学ぶ力」の大切さを問われた京大溝上先生に応じて、吉見先生が展開されたのですが、組織において主体性が求められる場面は2つあります。

一つは「主体性をもって繋がる」こと。吉見先生の定義を使わせて頂ければ、「自らのビジョンを持って組織外(内も)の人や事との繋がりを体現すること」です。これは、自らのビジョンですから、繋がるテーマは自由です。例えば、飲み仲間でも良いし、趣味やボランティアでもOKです。この繋がりでは当然ですが、積極的なコミュニケーションが発生します。

この「主体性をもって繋がる」ことは、じつは組織を活性化する非常に重要な行為であることが、最近のビッグデータ分析で明らかになりました。分析では、コミュニティの活性化に寄与するのは、コミュニティの中心者ではなく、コミュニティ外部とのネットワーク多く有する者であり、スモールネットワークという概念で六次の隔たりと言われる弱い繋がりの強さをある側面から実証する形になりました。

もう一つが「主体性をもって演じる」ことです。こちらも吉見先生の定義を使わせて頂くと「組織のビジョンを自らのビジョンと統合し、求めに執念をもって適応すること」です。たとえば、組織が作る行動規範や職責、役割、目標達成などがこれに該当します。

「えっ?会社員の人は皆、そうなんじゃないの?」という声が聞こえて来そうですが、ポイントになるのが「組織のビジョンと自らのビジョンを統合」することです。要するに会社員ひとりひとりが社長と同等の意識と行動を体現することなのですが、階層化、分業化、二極対立化など多くの障壁による構造化が進んだことにより、現在の多くの会社では「社長の意識を持った社員」を生み出すことはより困難になっているのだと思います。



主体性!