心理学とは、その言葉が示すように、こころについての科学的研究を目指す学問である。心理学の最終目標は人間のこころの理解である。
「心理学」東京大学出版会 鹿取廣人・杉本敏夫・鳥居修晃編 より
こころは人が行動し成長する時、そこにあるものです。
心理学は他の学問同様ヒッポクラテスにその端を発しますが、1800年半ばの実験心理学成立が始まりと言われ、客観的事実(同じ条件で実験を行うと同じ結果が再現される)を解明する研究から実験系と言われます。
対して、精神病患者の治療を目的とした精神医学は臨床系と呼ばれ、実験系と一線を画します。
実験系は行動の予測と統制を目的とし、刺激と反応に着目したワトソンの行動主義と、現象をそのまま捉え現象的特性と本質的特性とによる「場」を実験により明らかにしようとするゲシュタルト心理学に分かれます。
行動主義はその後コンピュータによるシミュレーションを用いた方法で研究が進むと専門領域が拡大するにつれ認知心理学へと展開し、人工知能研究などと統合する形で知的システムの構造、機能、発生における情報の流れを科学的に探ろうとする認知科学が生まれました。
さらに、行動主義の考えや臨床系で無意識を重要視したフロイト、ユングの精神分析の考えを批判し、主体性・創造性・自己実現といった人間の肯定的側面を強調した人間性心理学(アドラー、マズローなど)が生まれ、今日多くの人に広く受け入れられています。
現在、認知心理学では、学習・記憶、感覚・知覚、思考・言語、動機づけ・情動、個人差、社会行動と領域が区分され研究されています。
