2016年4月17日日曜日

やりがいを感じる時はどんなときですか? 踏み絵の質問という愚問

採用面接をしていると、応募者が「やりがいを感じる時はどんなときですか?」という質問を結構な頻度で受けます。

『また来たな』と思いつつ、自らの成長や顧客とのエピソードなどを話しますが、質問に違和感があるのも隠し難い事実です。

どんな違和感か、というと人のやりがいを聞いて何が得られるのだろうかという疑問があるからです。

他者の行動を理解する能力は、脳内のミラーニューロンによってもたらされるそうです。

スポーツで本番をイメージでシミュレートするイメトレみたいなことを脳は無意識のうちに行って他者の言動を理解するのですね。

つまり、他者の経験は思考で理解するものではありません。

自らに引き当てる経験があってはじめて実感となるのです。

そこで「やりがい」の質問なのですが、固有性が極めて高い仕事においてどのように「やりがい」を感じているかを未経験の人が理解できるとは思えないのです。

実際、応募者は真に「やりがい」を知りたいのではなく、「やりがい」を持って仕事していると言ってくれるか否かを見ようとしているようです。

このような会社や人の見極めを行おうとする「踏み絵」質問の本質は、他責、他罰性です。

いかなる場面でも「やりがい」を感じるのはその人次第ですから、他者の「やりがい」に答えを求めるのは問いは思考を停止し頭を悪くする愚問です。

似たような質問で「会社が好きですか」というのもありますが、それらは人に理解してもらうために感じているわけではありませんから、応募にやりがいを感じているのか、応募した会社を好きと思えたのか、そうでなければ何故、感じたり思えたりしないのかを自らに問うべきでしょう。


やりがいを感じる写真