2022年9月9日金曜日

コミュニティと人と組織と心理学と哲学と複雑系科学と認知科学を考える

 産業革命(工業化)が起る前の社会を原始という言い方をすると、マッキーヴァーが

考察したコミュニティは原始コミュニティということになる

しかしマッキーヴァーのこのコミュニティとは・・・個人とその興味がおりなす社会的関係全般であるという考察は産業革命の次に情報革命を経た情報化社会において意味深いとても大きな功績である僕はノーベル賞ものと思っているそもそも、原始コミュニティは地縁血縁という生得的縁によって社会関係であった。その個人の縁が織りなす社会という織物のなかで生じる人の綻びそれが心理学の始まりである。なぜ綻びが生じるのか、どうすれば繕えるのか人の心理をみつめたのだが、そもそもヒトを見つめる学問は哲学があった、だから心理学が哲学の系譜のうえにあることは自然な成り行きなのだろう。

その後産業社会が進展して、カントが言うところの自由意志と自由意志の最適化目的の大国が企業という形をなすようになると、社会関係全般の中で生得的縁のかわりに個人の態度(価値信念や感情、行動傾向)に注目が集まったのも当然の帰結だったのであろう。

だから社会心理学での主題は態度だ、そして、ネットワークな複雑な挙動と情報革命の中では態度よりも、人間がどう情報を認知し思考や感情を持つのか認知科学が大きな意味を持つようになった。

社会関係全般の中で情報とそのエージェントである人の認知という機能に注目が集まるのはごく自然なことであるように思える。情報化社会では認知バイアスが主題になるのだ、図式化すると以下のようになる


原始コミュニティ→社会の綻びとしての精神疾患→精神分析による人の理解←人を解く学問としての哲学

産業社会コミュニティ→自由意志による協働形態(組織)の動き→態度の理解と形成→心理学

情報社会コミュニティ→情報を認知処理する存在としての人間の理解→自律型AI(人工知能人工生命)への挑戦。多様化し地球規模に拡大する社会課題の解決→認知科学