2013年3月23日土曜日

夢と生活を天秤にかけられるのだろうか

今朝、東京芸大の4年生を取り上げたテレビ番組を見ていました。
卒業を控え、芸術の道に進むか、企業に就職するか、それぞれの悩みや葛藤を描いた番組です。

そのなかで、気になったことがあります。
親の関わり方です。

音楽の世界では、芸大に入学することは同年代にとってトップクラスに位置することを意味します。
但し、同年代ではトップクラスであっても、年代の壁が無くなるとトップクラスではなくなってしまう、つまり相対的な位置でしかない、ということです。
もちろん、年代を越えてトップクラスに成る可能性もあります。

さて、年代におけるトップになることも決して楽な事ではありません。
特に芸事は、親の支援がとても大きな意味を持ちます。番組では、部屋を防音に改造する為に父親は車を諦めたと言っていました。

人材マネジメントでは、発揮される力を以下の方程式で説明する事があります。

発揮能力=f(保有能力、態度)±g(環境)

この、方程式にあてはめてみると、「環境」の力が発揮能力を高める上で大切なことがよくわかります。
実は、芸事だけでなく、勉学においても同様です。東大生の親の収入が高いことがわかっています。良い環境は、親が作り維持しているのですね。さらに、環境だけでなく、親自身の価値観や夢が子供の「態度」の形成にも大きな影響を与えている可能性が大きいようです。

さて、番組のなかでソプラノ歌手を目指した女性は、就職活動を始め、そして、内定をひとつも得られずまた、夢に向かって・・・とありました。

注意しなくてはならないのは、「問題が尖鋭化すると生存可能性が低くなる」ことです。つまり、専門性を高めすぎると生活面のリスクが高くなります。芸術という、尖鋭度の高い領域では、ごくごく一部の成功者とその世界だけでは生きていけないその他多く存在といった図式になることは知られていますが、ビジネスの領域でも酒井 穣さんが指摘されているように仕事を得ることが、本当に難しく」なっていく、つまり尖鋭度が高まっているのです。(これから更に高まります)

そして、親の支援や影響力が生活面でのリスクを高め生存可能性を下げていることはないでしょうか?

親は子供の育成に関して、子供の夢や希望や適性を見極めたうえで、早期に環境に適応できる自律性を形成させるため、機敏で学習・適応能力の高いサバイバル力を高めるか、適切なポートフォリを組んで生存可能性を高める戦略的支援を行うかしっかりと考えたほうが良さそうです。



咲かせたい、いや、自ら咲くものである