2016年3月17日木曜日

人と仕事のセマンティックギャップを埋める人材要件と行動様式

コンピュータを動かす言語に、セマンティックギャップと呼ばれる隔たりがあります。

これは、人が理解することは難しいコンピュータを動作させる機械語と、抽象度が高く、人の命令に近い高水準言語との間にある意味上のギャップ(隔り)を指すものです。

このギャップを、コンパイラというプログラムが翻訳しているのですが、人と組織の間にも同じようなギャップがあります。

例えば、組織における仕事は役割(職位)によって果たすべき責務(職務)が定められています。しかし、今日の多くの仕事は複雑な問題を取り扱っていますから、抽象度の高い定義を人がスムーズに理解できるよう具体化する必要が出てきます。

この、役割と人の間にあるのがセマンティックギャップです。

コンピュータではコンパイラがその間を仲介してくれますが、役割と人の溝を仲介するのは、「人となり」と「仕事における特性」をブリッジする 人材要件であり、ビジネス場面における全般的な行動因子を職種や階層、職位で整理した行動様式です。

あるポジションで、その仕事において力を発揮することに適した特性を保有し、役割を果すためにどう行動すれば良いのか、という段階を経て、ある人材が役割における責務を高いレベルで達成する構造が生み出されるのです。

人はこのような段階的翻訳が無くてもなめらかに特性と能力を使って仕事を行うのですが、仕事が不連続で予測困難な複雑性を増す状況で、なめらかに力を発揮して成果をあげるには、ギャップを埋める仕組みが必須となります。

スキルも一見すると、ギャップを埋める仕組みに見えますが、スキルが仕事を構成する要素の分解(時計がいくつもの歯車によって動いているようなイメージ)であるのに対して、人材要件と行動様式は仕事を人に翻訳するものです。


Defense!